JRF(Japan RAPTOR Foundation)の活動日誌

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カテゴリ:レスキュー( 4 )

ハヤブサの救護

今年のフライトフェスタ2010は、雨の中でのお祭りでした。楽しかったですが、寒かったですね!
そんな中 JRFへの募金をしてくださった皆様 本当にどうもありがとうございました!


さて フライトフェスタの翌日の夜、埼玉県の動物病院で働く友人の獣医師から急な連絡がありました。

「野生のハヤブサが運び込まれたんだけど・・・」

田んぼにうずくまっていたところを保護されたようで、友人の病院で身体検査をしたとのこと。

レントゲンでは骨折等は見られないが、風切り羽根が折れており
またケージから出そうとする際なども抵抗せず、衰弱している様子。

餌もないし、病院に置いておいても確実に衰弱してしまう・・・
そこで私のことを思い出し、連絡してくれたとのこと。

遅い時間ではありましたが、緊急を要するだろうと、JRFに連絡をとったところ
「すぐに受け入れます」
と Iさん。

その日のうちに、役所の方に春日部のJRFの施設まで運んでもらいました。

役所の人には無理を言ったかもしれませんが、
こういう場合は一刻を争う場合も多くちょっとした遅れで 助かるものが助からないということはよくあります。

保護されたその日のうちにJRFに搬送されたハヤブサは、すぐに処置を行うことができました。

迅速な処置のおかげか、ハヤブサは翌日、自分からエサに食いついてくれたようで 良かったです。
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メスのハヤブサで、痩せてはいるが、なんとかなりそうとのこと。
ただ、右翼5枚、左翼1枚が欠損しており、換羽させてから訓練して放鳥・・・という長丁場になりそうです。


獣医師、行政、そしてJRFの間で迅速な対応ができるかどうかは、その個体の命に大きく関わります。
今回はこのように、友人からの連絡ですぐに対応できましたが、
役所の方はJRFをご存じ無かったようで、
猛禽類を専門に保護・リハビリをするJRFの存在が、まだ知られていないところもあるということを再認識しました。


連携体制の強化のためにも、獣医師、役所をはじめ、一般の方にも、更にJRFを知って頂けるように、力を入れていく必要がありますね。

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by jraptorf | 2010-03-11 00:30 | レスキュー

シマフクロウの交通事故

今日は寒い雨の一日でした。

ハーレー乗りの仲間に久々に会う機会があって、
北海道のツーリングの話で盛り上がりました。
それで、
9月に行われた野生動物シンポジウムで、釧路の猛禽医学研究所代表の齊藤慶輔先生が話されていた
「フクロウの交通事故」のことを思い出しました。

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(シマフクロウ 写真 釧路市動物園HPより)

シマフクロウの交通事故では、最も多いのが全身打撲、その次に頭部損傷、上腕部損傷…と続きます。
つまり、特に上半身へのダメージが著しいという結果になっているそうです。

どうしてでしょう??


シマフクロウは、車に轢かれた小動物などを餌にするために道路に降りた時、
車と接触してしまう。

でも、フクロウだって、車が近づいて気配はわかるはず。
それなのになぜ飛び立たないのか…

エサを食べていたフクロウ、その背後から車が近づいてきます
フクロウが車の方を見た途端、車のライトが目に飛び込んでくるはずです
それでホワイトアウト…

急にまぶしい光が眼に入り
一瞬何も見えなくなって
それで反応が遅れ、、、飛び立てずぶつかってしまうと考えられています


このようなデータをもとに、フクロウの交通事故を減らすための取り組みがとられています。

たとえば、視認性の高い複数の旗の設置。
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これはフクロウが道路上を飛ぶ際、車の高さよりも高い高度へ誘導し、車との衝突を避けるために役立っています。


また、道路の下にパイプ管を埋め込み、道路上に降りているフクロウに
タイヤの振動や音によって車の接近を知らせるという工夫がなされている所もあります。


このような取り組みが、齊藤先生らのデータをもとに行われているそうですが、
まずは人間が注意を払うこと
スピードを出しすぎないことがもっとも重要なのかな・・・と思います。



まっすぐ伸びていて、気持ちよいドライブができる北海道の道路。

私もバイクで走ったことがあります。

その夏は運悪く、真夏にもかかわらずひどい雨&寒さの日が多く
荒れるオホーツク海がザッパーン!と打ち寄せる、気温7度の大雨の中ただひたすら400km走ったのはいまだに忘れられないつらいツーリングワースト1です・・・

そのぶん、晴れた日の高い空と白い雲、そしてさえぎるもののないまっすぐな道は、本当に気持ち良く忘れられない最高のツーリンロードでした。

そんな北海道ではついついスピードを出してしまう人も多いと聞くけど、そんなときこそ、スピードを抑えて流れていく景色をすこしゆっくりめに。
もしかしたらフクロウや、野生動物に出会えるチャンスがあるかもしれないですし(^^

もちろん、生きているフクロウに。
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by jraptorf | 2009-12-05 22:08 | レスキュー

傷ついた猛禽の保護(捕獲・輸送)

家にあるはずの資料がなかなか見つからなかったんですが、
ようやく見つかりました(^0^)
ので、リクエストのあった
「傷ついた猛禽を保護するにはどうしたら良いか」を書こうと思います!

めったにないケースだとは思いますが、、、
人生のうちで一度くらい、猛禽を保護することがあるかもしれませんよね。


ある日 目の前に、大きくて目つきの悪い、いかつい鳥が現れました
どうやら猛禽類のようです。
弱っているのか傷ついているのか、、、飛べないようす。

こんなとき どうしますか??


やだなー怖いなーまいったなーと稲川潤二のようにつぶやき、
見てみぬフリをして立ち去りたい衝動に駆られるかもしれません。

でも、そんなときはどうぞ逃げないで、以下のことにチャレンジしてみてください。



******************



大きな網を持っていれば、捕獲はより簡単となりますが、
普段から大きな網を持ち歩いている人はよっぽどの釣り好きくらいかと思うので 笑
ここでは身近にある布を使った捕獲法を記載します。



まず、大きめのタオルや自分の上着を用意し、背後からゆっくりと鳥に近づき、タオル等をかぶせます。
翼を閉じた状態で包み込むようにして抑えます。

この際、
目が見えないようにして暴れさせないようにする、
また嘴の攻撃を受けないようにするために
鳥の顔を覆うのがポイントです。

足は、関節部分を掴むことができればベターです。


鳥を持ち上げるときは 鳥の背中を自分のお腹の辺りに密着させるようにして
安定させながら持ち上げます。




捕獲できたら 輸送用の箱に入れましょう。

輸送にはダンボール箱が適しています。
鳥の身体よりやや大きく、けれど、羽根を広げることは出来ないくらいの大きさがベストです。

ダンボールには、通気できるように穴を何箇所かあけておきます
できれば下にペットシーツかタオルを敷きます。

犬用ケージ等を使用するときは、窓や金属部分で羽根や足を痛める可能性があるので、その部分はかならずダンボールで覆っておきます。

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保護したら、すぐに専門家の意見を仰ぎます。
自分で世話しよう、エサをあげよう・・・と考えるのはNGです。


都道府県の鳥獣保護担当一覧


ここで分からない場合は、県庁や市役所等に電話すると、担当課につないでくれます。
もしくは野生動物の診察ができる獣医師を探して連絡します。

路上で保護されるような猛禽類は、言い換えれば
「保護できる(触れる)までに体力が衰えている」ケースが多いです。

何日も食べていないような体力の限界の状態である場合、
身体の臓器は正常に機能していません。

消化能力も落ちているため 食べ物を与えても、
そ嚢(食道が袋状になった部分で食べ物を一時貯蔵する袋)の中で食べ物が腐敗し、敗血症を起こしたりします。

それを知らず、お腹が空いているだろうからと、急激に食餌を与えると
せっかく保護されても そ嚢酸敗で死なせてしまうケースなどもあります。

そうならないためにも、すぐに上記のような場所に連絡し、指示を仰ぐべきです。


もし、足環がついている猛禽類を見つけたら、それは人に飼われていたものが逃げた可能性が高いです。
その場合はまず最寄りの警察に連絡をしましょう。
飼い主から警察に遺失物届けが出されているかもしれません。
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by jRAPTORf | 2009-08-08 16:02 | レスキュー

レスキュー・カー

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レスキュー要請が入ると、
最前線にいるスタッフはこんな車で
青いパトランプを光らせながら現場に急行します。

ちなみにこの車の塗装はJRFスタッフによるもの。
怪しいなんて言わないでくださいね。
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by jRAPTORf | 2009-06-22 22:05 | レスキュー